Executive
Interview
エグゼクティブインタビュー

成功体験に寄りかからない。
激動の時代を生き抜く挑戦者たれ

ダイレクト事業本部長
中島 健城

PCからオーディオ業界を経て
再びPCの世界へ

大学卒業後、新卒で入社したPCベンチャーから始まった私のキャリアは、2013年に大きな転換期を迎えました。在籍していたPCベンチャーが2008年に老舗オーディオメーカーとのM&Aの後、自らPC事業の売却交渉を担当し、売却後経営企画室へ異動となったのが2013年です。資金調達や協業先とのアライアンスなどを通じ、会社の方向性を決める経営視点の業務に携わりました。2015年に行われた同業他社との事業統合の際には事務局を担当し、両社の橋渡し役を担いました。

2017年にはCVCを設立し、硬直化した既存事業にかわる新規事業を加速化させるべくベンチャー投資を開始。2018年には社内ベンチャーとして初めてスポーツ事業を法人化し自ら代表取締役に就任、アスリートの育成に力を入れている大学との産学連携事業となる、アスリート向けスポーツ栄養管理を、DX化するための食トレスマホアプリの開発などを行いました。当時は事業会社の経営企画と共に、ベンチャーに投資しながらベンチャーを経営するという、この先のキャリアの礎となる貴重な経験をさせていただきました。

2021年にはオーディオメーカーの上場廃止に伴うグループの立て直しを図る中で、分割した子会社の役員に就任、その後MBOのスキームで買収。このMBOにより、私が立ち上げたコラボレーション事業や音楽配信事業、EC事業、ライセンス事業等を引き継ぎました。
PCから畑違いのオーディオの世界へ渡り、M&Aや事業の立ち上げ、そして経営とさまざまなフィールドを渡ってきました。最終的に買収した会社の株主として仕事をする選択肢もありましたが、まだまだ自分のキャリアを成長エンジンに置きたいと考えていました。そのようなときにFCCLでB2Cマーケットの改革のための人財をお探しとお声がけをいただき、2022年4月よりFCCLのダイレクト事業本部長を担っています。

マイノリティに身を置くことで
成し遂げた変化と成長

私のキャリアを振り返ると、常にマイノリティであることが原動力になっていました。PCのベンチャー企業から老舗オーディオメーカーに入り、経営企画室を経て事業の立ち上げまで経験できたのは、周囲と比べて外部から来た異色の存在であり続けたことが力になっていたと思っています。またその環境の中で出会った多くの経営者、上司、同僚にも恵まれ、躊躇なく自分の信じる行動の、実行の後押しをしてくれたことが、自分の成長につながっており心から感謝しています。

今FCCLに来て、またマイノリティの立場に身を置くことで、全社員の大半を富士通出身者が占めるFCCLにおいて、異業種、業界、マルチキャリアの経験を持つ私ができる貢献とは何なのか。社内外の方との関係性を一から構築し、常に試行錯誤を繰り返しながら新たな挑戦を求められる新しい環境で自身を追い込むことが、さらなる成長につながると確信しています。

1993年にFMVブランドが誕生して以来、富士通のパソコンは国内トップシェアの地位を確立しました。長年多くの方に支持していただいている一方、PCを取り巻く環境は大きく変化しており、事業の伸び代を新規事業・新規顧客に見出す必要性に迫られています。私たちダイレクト事業本部は、富士通ブランド公式のパソコン通販サイトの運営等に携わる部門ですが、FCCLにおいて、小売店を介さずにお客様に直接製品をお届けできるECは、注力戦略事業のひとつです。
既存事業の売上拡大と新規顧客の開拓を両立できるダイレクト事業本部に求められているのは、顧客に寄り添ったFCCLらしい事業の創出です。他業種に進出するような飛び石的な展開ではなく、既存のお客様がさらに満足いただけて、新規のお客様には富士通ブランドの素晴らしさを知ってもらえるような製品やサービス。堅実かつ誠実な横展開での拡大が、FCCLらしい拡張路線であると共に、その試行錯誤の中で副産物として今までに無い新たな事業の柱と呼ばれる事業の創出ができると信じています。

このFCCLらしさを実現するのは、富士通時代から築き上げられた資産の数々です。優秀なエンジニアと工場の日本らしい高い技術と安心安全を最優先に生み出された製品とFMVブランド、蓄積されたさまざまなデータ、そして最も大事な長年支えてくださったお客様とのつながり。これらFCCLだけが持つ経営資産を活かした新ビジネスの創出こそが、もっともお客様に近いところで事業を担当しているダイレクト事業本部に求められる役割であり、FCCLに新しい風を吹かせることを期待された私自身のミッションです。

FCCLで世界を舞台に、最先端の
新テクノロジービジネスに
チャレンジしてほしい

FCCLにレノボの資本が入って数年が経過しました。国内メーカーからグローバル企業への移り変わりが進んでいます。今後FMVを中心とするFCCLブランドの商品はアジアに広がり、さらには欧州から各国へと展開されていくでしょう。当然、社内で働く私たちもグローバル思考が求められるようになり、すでにグローバルで活躍する人財が登場し始めています。
スマートフォンの普及により、既にPCは一世代前のトラディショナルなIT機器となりました。一方で最新のデバイスやテクノロジーとの相性はよく、世界的にも市場が成長する余地はまだまだ十分にあります。FCCLが国内の地位を盤石とし、グローバルに打って出ようとする今というタイミングは、新たな活躍のフィールドを求める方にとって絶好の機会といえるでしょう。

外から来た私が感じたこととして、FCCLのメンバーは優れた人財が多く、若手を中心に非常に高いポテンシャルを持っています。
約15年異業種に籍を置いていた私が受け入れてもらえたように、FCCLにはあらゆる文化を取り入れ進化しようという柔軟な土壌があります。いままでの資産を大切にしつつも、これまでの成功体験に寄りかからないチャレンジ精神があります。メタバース、AIやWeb3などの登場により、私たちを取り巻く環境はこれからさらに激動の時を迎えるでしょう。ご自身の経験やスキルを活かしてグローバルな舞台で最先端のテクノロジービジネスに挑戦し、激動のデジタルデバイスの変革を楽しめる方は、ぜひFCCLで一緒に活躍できればと思っています。

※内容はインタビュー当時のものです。

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